Asir を起動すると,
[0]
なるプロンプトが表示され, セッションが開始する. `$HOME/.asirrc'
(Windows 版の場合, HOME
設定されていない場合には get_rootdir()
で返されるディレクトリにある `.asirrc')
が存在している場合, このファイルを Asir ユーザ言語でかかれた
ファイルと見なし, 解釈実行する.
プロンプトは入力の番号を表す. セッションは, end;
または
quit;
を入力することにより終了する. 入力は, `;' または
`$' までを一区切りとして評価される. `;' のとき結果は表示され,
`$' のとき表示されない.
% asir [0] A; 0 [1] A=(x+y)^5; x^5+5*y*x^4+10*y^2*x^3+10*y^3*x^2+5*y^4*x+y^5 [2] A; x^5+5*y*x^4+10*y^2*x^3+10*y^3*x^2+5*y^4*x+y^5 [3] a=(x+y)^5; evalpv : invalid assignment return to toplevel [3] a; a [4] fctr(A); [[1,1],[x+y,5]] [5] quit; %
この例では, A
, a
, x
, y
なる文字が使用されている.
A
はプログラムにおける変数で, a
, x
, y
は数学的
な意味での不定元である. 一般にプログラム変数は大文字で始まり,
不定元は小文字で始まる. この例でわかるように, プログラム変数は,
数, 式などを格納しておくためのものであり, C 言語などにおける変数に対応する.
一方, 不定元はそれ自身で値を持つことはできず, 従って, 不定元に対する
代入は許されない. 後に示すが, 不定元に対する代入は, 組み込み函数 subst()
により明示的に行われる.
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